日本でクレジットカードが始まったのはいつなのでしょうか?実は分割払いというシステムは江戸時代から始まっていたと言われています。
では、クレジットカードが初めて日本で使われたのは何年かご存知ですか?言われてみればクレジットカードの歴史って意外と知らないですよね。
日本のクレジットカードの歴史についてお話しようと思います。さっそくみていきましょう。
江戸時代からさかのぼる…
日本には江戸時代末期頃から月賦方式という支払いを分割で行うシステムが存在していました。このようなシステムを1960年頃からクレジットを呼ぶようになりました。(現在は月賦販売はローンと言われるようになっています。)
クレジットカードの発祥地は
クレジットカードの発祥地はアメリカで、1950年代にダイナースクラブと言う会社がクレジットカードを初めて発行しました。
富裕層に向けてクレジットカードを発行し、旅行や娯楽で利用されていました。
日本で最初のクレジットカード
日本で最初のクレジットカードは1960年に株式会社 丸井が発行しています。元々の月賦販売として作られたものですが、当時の丸井は高級百貨店でしたので、このカード(またはプレート)の所有はステイタスになっていました。
丸井のクレジットカードの特徴は、
- 商品をクレジットで購入できる。
- 集金係がお金の回収に回るかお客自身が支払いに来る。
- 丸井でしか使用することができない。
というものでした。
銀行系のクレジット事業の参入
1960年12月に高島屋もクレジットカードの発行を始めるが、高島屋は三和銀行と提携して導入を始めたのです。
三和銀行と提携したことで、丸井が行っていたようなお金の回収はなくなり、以下のようなシステムに変わっていきました。
- カード利用希望者は三和銀行に10万円または5万円の定期預金をする。
- クレジットカードの発行は預金額と同額の利用枠である。
- 現金を持たずにこのカードで高島屋で買い物ができる。
クレジットカードは現金を持たないで買い物ができることとステイタスというのが、このころの魅力だったようですね。
アメリカのクレジットカードが日本で普及
ダイナースクラブの日本法人が設立され、クレジットカードが発行されました。この日本ダイナースクラブがプラスティックのカードを世界で最初に作ったというのは有名な話です。
日本のダイナースクラブはアメリカのダイナースクラブの審査基準が同じもので、かなりの富裕層でなければ手に入れることは難しいものでした。以前は医者か弁護士で無ければダイナースクラブのカードは持てないと言われた程です。
1970年前後、クレジットカードの国際化
その頃唯一海外で使用できたクレジットカードは日本ダイナースクラブだけでした。1967年にJCBとアメックスが提携し1ヶ月だけ海外で使える海外専用カードを発行しますが、通常、日本のクレジットカード会社が発行していたカードは日本国内のみでしか使用できませんでした。
1973年には海外へ行っても利用できるクレジットカードである国際カードが発行される。これはMASTERやVISAとの加盟により実現しました。
現代のクレジットカード
1980年に入るとクレジットカードは珍しいものではなくなりました。
それまでVISAかMASTERかどちらかのクレジットカードしか発行できないという規定があったのですが、その後どちらでも持てるようになり、さらに高度経済成長期という社会情勢も加わり、クレジットカードの発行数は一気に増加しました。
2000年に入り、クレジット会社でない企業の参入が多くみられるようになりました。そして、2000年初期にICチップ型に移行を始め、2020年にはすべてのクレジットカードがICチップ化するということです。
海外から見ると日本はまだまだ現金社会です。今後さらにキャシュレスの決済が進んでいくでしょう。